2013/09/28

地域ケア会議の資料を見た。

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/02_2.pdf

地域ケア会議の資料を見ました。 

「老人の地域生活を支えるにはケアマネに任せているだけではダメだから地域の関係機関、みんなでやっていこうね。その音頭を行政と地域包括が取っていこうね」と言いたいようです、厚労省は。


何を今更、という感があります。 

介護保険が始まってまもなく13年。 

この間、裏返せば国は上記の責任をほとんどすべてケアマネジャーになすりつけバッシングと制度いじりをくり返してき まし た。

その間に本来のケアマネジャーが担うべきだったソーシャルワークやソーシャルアクションなど真の理念を追求するケアマネジャーはほとんどいなくなりました。 

複雑な制度を覚え、それに見合ったサービスをジグゾーパズルのように組み合わせ、それに見合った書類を作成するだけで精一杯なのが今のケアマネジャーの現状です。 

そんな状況になり既に何年も経過しているから、今更、当初の介護保険制度の理念どおり制度の要となって地域包括システムとケアマネジメント・システムの車輪を回していけと言われても乗れる人材はほとんどいないのではないでしょうか 。

それから、地域包括ケアシステムは介護予防制度のように理論だけ聞けば非常に有益なもののように聞こえます。

いや、元々、ケアマネジメントシステムも介護保険制度も当初の理念だけを聞く限りでは素晴らしい概念でした。 

がしかし、それら前例の失敗まで習うべく、地域包括ケアシステムは同じ轍(てつ)を踏もうとしているように私には感じられます。 

その理由は最前線で老人の毎日の世話をしている介護職になら簡単に分かることです。現場を駆けずり回り無駄な仕事をしているケアマネジャーにも直ぐに分かることです。 

答えは簡単で、どんなに優れた計画や制度であろうが、計画の中心にいる当事者であり主体者が、まさに主体性を持って、その制度や計画の上に乗り、運用していこうという気概がなければ、それは絵に描いた餅にすぎない、ということ。 

目の前の老人や家族、利用者、市民の目を見ている介護職やケアマネジャーには、それが瞬時に分かります。

役人のように難しい言葉で人を惑わすような理屈は言えないが一瞬で真実が見抜けます。 

それが現場の人間です。 

ケアマネジメントシステム、介護予防制度、地域密着型サービスなど、設計図だけは素晴らしい制度がなぜ、ことごとくうまくいかないのか。

現場の人間に言わせれば「厚生労働省はじいさん、ばあさんのこと、介護の現場のことを何も分かっていない」ということに尽きると思います。

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