2014/09/11

経営方針とケアのあり方

投稿・「経営方針とデイサービスのセラピスト

デイサービスにて勤務を始めましたが、今までの楽しく時間を過ごせればいいというケアスタッフ、これからリハビリ特化型へ移行したい経営者の間で、とても混乱、やりにくさを感じています。
今まで病院での経験がまったく役に立たず、また一人職場で相談できる仲間もなく焦りもあり、とまどいもあり日々悩んでおります。(通所サービスのセラピスト)



現在は医療から介護への給付量のシフトも起きつつあり、医療界においてもリハビリやケアに対する考え方、価値観が多様になりつつあると思います。これは介護業界でも同じことで、給付量=お金がどこへ落とされるか、削られるかで、経営的にはサービスの方向性に影響してきます。特にデイは次期改正で報酬ダウンが確定路線ですから、戦々恐々としている経営者は多いです。

ただ、冷静に考えることが大切です。

厚労省は報酬誘導という鼻先の人参でしか、行政執行できませんので、そうするしかないわけです。しかし、国のリードはいつも適格でしょうか?
 
 例えば、少子化問題、経済格差、保育園不足に保育士不足、デイの過当競争に施設不足、年金問題に介護職不足、医師不足に看護師不足に都市部でのケアマネの過剰傾向など、国はミスリードを必ず起こすし、その反動の政策の繰り返しです。(診療報酬の迷走ぶりにも表れています)

 報酬誘導という目先の人参に釣られて事業理念を捨てることは、組織としてもっとも危険なことです。「○○らしさ」という組織風土や組織の良さ、チームワークまでなくしてしまうからです。

 また、専門職というレベルで見たとき、その技能は経営者に向けてではなく、チームワークを通して、目の前のたった一人の老人や家族のために行われているはずです。

病院の方法論や介護の方法論、目先の経営論などから答えを見出すよりは、その目の前の利用者や地域の特性、地域の住民の意向にこそ、「方向性の答え」はあるのではないでしょうか。

仮に経営的にやむを得ない側面がある場合は、「どちらか」を選ぶのではなく「どちらも」選ぶようにするのが正攻法であるように思います。(本間)

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