介護休業法における制度概要



介護休業法における制度概要

育児・介護休業法により、「介護休業制度」「介護休暇制度」「介護のための勤務時間の短縮等の措置」等が定められている。

◆休業の定義

○労働者がその要介護状態(負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するためにする休業

◇対象労働者

○労働者(日々雇用を除く)
○期間雇用者は、申出時点において、次の要件を満たすことが必要
 ・同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること
 ・介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日(93日経過日)を超えて引き続き雇用されることが見込まれること(93日経過日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかである者を除く)
○労使協定で対象外にできる労働者
 ・雇用された期間が1年未満の労働者
 ・93日以内に雇用関係が終了する労働者
 ・週の所定労働日数が2日以下の労働者

対象となる家族の範囲

○配偶者(事実婚を含む。以下同じ。)
 父母、子、配偶者の父母
 同居し、かつ、扶養している祖父母、兄弟姉妹及び孫

回数

○対象家族1人につき、要介護状態に至るごとに1回

期間

○対象家族1人につき通算93日まで(勤務時間の短縮等の措置が講じられている場合はそれとあわせて93)

手続

○書面等で事業主に申出
・事業主は、証明書類の提出を求めることができる
・事業主は、介護休業の開始予定日及び終了予定日等を、書面等で労働者に通知
○申出期間(事業主による休業開始日の繰下げ可能期間)は2週間前まで
○2週間前の日までに申し出ることにより、93日の範囲内で1回に限り終了予定日の繰下げ可
○休業開始予定日の前日までに申出撤回可
○上記の場合、その後の再度の申出は1回は可

◆介護休暇

制度の内容

○要介護状態にある対象家族の介護その他の世話を行う労働者は、1年に5日まで(対象家族が2人以上の場合は10日まで).介護その他の世話を行うために、休暇が取得できる
対象労働者
○要介護状態にある対象家族の介護その他の世話を行う労働者
 ただし、日々雇用される労働者及び労使協定で以下のうち対象外とされた労働者を除く
 ・勤続6か月未満の労働者
 ・週の所定労働日数が2日以下の労働者

◆時間外労働を制限する制度

制度の内容

○要介護状態にある対象家族を介護する労働者がその対象家族を介護するために請求した場合においては、事業主は制限時間(124時間、1年150時間)を超えて労働時間を延長してはならない

対象労働者

○要介護状態にある対象家族を介護する労働者
ただし、以下に該当する労働者は対象外
 1 日々雇用される労働者
 2勤続1年未満の労働者
 3週の所定労働日数が2日以下の労働者

期間・回数

○1回の請求につき1月以上1年以内の期間
○請求できる回数に制限なし

例外

○事業の正常な運営を妨げる場合は、事業主は請求を拒める

手続

○開始の日の1月前までに請求

◆深夜業を制限する制度

制度の内容

○要介護状態にある対象家族を介護する労働者がその対象家族を介護するために請求した場合においては、事業主は午後10時~午前5時(「深夜」)において労働させてはならない

対象労働者

○要介護状態にある対象家族を介護する労働者
 ただし、以下に該当する労働者は対象外
 1 日々雇用される労働者
 2勤続1年未満の労働者
 3介護ができる同居の家族がいる労働者
  介護ができる同居の家族とは、16歳以上であって、
  イ 深夜に就労していないこと(深夜の就労日数が1月につき3日以下の者を含む)
  ロ 負傷、疾病又は心身の障害により介護が困難でないこと
  ハ 産前産後休業中でないことのいずれにも該当する者をいう
 4週の所定労働日数が2日以下の労働者
 5所定労働時間の全部が深夜にある労働者

期間・回数

1回の請求につき1月以上6月以内の期間
○請求できる回数に制限なし

手続

○開始の日の1月前までに請求
○事業の正常な運営を妨げる場合は、事業主は請求を拒める

◆所定労働時間の短縮措置等

○常時介護を要する対象家族を介護する労働者(日々雇用を除く)に関して、対象家族1人につき1要介護状態ごとに連続する93(介護休業した期間及び別の要介護状態で介護休業等をした期間があれば、それとあわせて93)以上の期間における次の措置のいずれかを講ずる義務
 ・所定労働時間を短縮する制度
 ・フレックスタイム制
 ・始業・終業時刻の繰上げ、繰下げ
 ・労働者が利用する介護サービスの費用の助成、その他これに準ずる制度
 ただし、労使協定で以下の労働者のうち所定労働時間の短縮措置等を講じないものとして定められた労働者は対象外
 1 勤続1年未満の労働者
 2 週の所定労働日数が2日以下の労働者

◆小学校就学の始期に達するまでの子を養育又は家族を介護する労働者に関する措置


○家族を介護する労働者に関して、介護休業制度又は所定労働時間の短縮等の措置に準じて、その介護を必要とする期間、回数等に配慮した必要な措置を講ずる努力義務

◆労働者の配置に関する配慮  

○就業場所の変更を伴う配置の変更において、就業場所の変更により就業しつつ子の養育や家族の介護を行うことが困難となる労働者がいるときは、その子の養育や家族の介護の状況に配慮する義務

◆不利益取扱いの禁止  

○育児一介護休業、子の看護休暇、介護休暇、所定外労働の制限、時間外労働の制限、深夜業の不利益な取扱いの禁止