サ高住ケアプランの適正化にどう取り組むか

サービス付き高齢者向け住宅については、国土交通省(ハード)と厚生労働省(ソフト)の共働で制度が作られましたが、連携がうまく行かず、ソフトの運用が不十分なものが散見すると問題視され、具体的には以下のような論点が挙げられていました。

介護保険サービスの利用を誘導する囲い込みの防止
○ サービス付き高齢者向け住宅と同一の法人が運営する介護事業所の利用を、入居者に対して強要する事例がある。ただし、情報を受けて指導に入っても「勧めただけ」と回答され、実態が把握しきれないのが現状。【南関東、九州・沖縄】
○ 契約書に、サービスについて入居者選択の自由を明記させている。【北関東】
○ 併設施設を利用すると、サービス付き高齢者向け住宅の家賃を値引きする事例がある。【北海道・東北、東海・北陸】

過剰な介護保険サービスの提供の防止
○ 契約時に区分支給限度基準額ギリギリの介護保険サービスの利用を条件としている事例があった。書面だけ適正なものとしている懸念もある。【東海・北陸、近畿】
 →同一法人の事業所利用を求める特約条項を削除するように当該自治体から指導。
○ 区分支給限度基準額ギリギリで過剰サービスが疑われる場合は、市町村でケアプランをチェックするしかない。市町村に対しても、そのような指導を求めているが、実際には専門的な人材確保が難しい。サービス付き高齢者向け住宅ありきの介護サービス事業所の計画とならないようにしなければならない。【近畿】
○ 囲い込み・過剰サービスを防止するには、ケアマネの質の向上が必要であり、地域ケア会議の役割が重要。【九州・沖縄】


上記を受け、ケアプラン点検や実地指導などの強化の必要性を求める声が国の会議などでも上がっています。しかし、その具体策に良案はなく、まだまだ、どのような策が効果的なのか暗中模索であるのが実情。悪質なサ高住の質の改善に手をこまねいている自治体も多いのではないかと思います。
そこで、今回の月刊・介護保険に連載している「ケアプラン(裏)点検マニュアル」は「サ高住ケアプランの適正化にどう取り組むか」と題し書かせていただきました。制度論、現場実務論を踏まえ、さまざまな角度から論考した自信作です。ぜひ、お読みください。