「課題整理総括表」と「評価表」について

 前回、厚労省がアナウンスしたケアマネ向けの帳票「課題整理総括表(以下「総括表」)」と「評価表」について、今回も少し触れておきます。

 まず、確認すべきは、この帳票は業務上の必須帳票ではないということです。
 あくまで研修や地域ケア会議などでの積極的な活用がうたわれているのでケアプラン点検などでは、そうした要望を出してくる保険者も少なからず出てくることでしょう。
 が、作成していなかったとしても減算や基準違反などにはなりません。
 法的効力はない、ということです。

 そして、総括表については、割りと論評している声も多いでしょうから、ここではあえて、評価表について触れておきます。
 提示されている評価表は第2表の短期目標や期間、援助内容を転記し、それらサービスの目標達成度等を中心に評価するのが、本様式です。どこにでもあるような凡庸なスタイルのものです。

 この評価表について、一つだけほめるべき点があるとすれば、その評価を「事業者からの声を踏まえて評価する」といった主旨で述べている点です。

 現状、多くのケアマネはこの手のシートを用いていたとしても、利用者と自分だけの判断で評価することが大半ですが、それは本来のモニタリングでもない、ただの減算のがれの形式にすぎません。そうした形式主義、書類主義が逆に、無意味なモニタリングをしていても「減算じゃない」と免罪符を与えているだけで、まったく無駄な行為に堕している場合がほとんどだと思います。その点に触れた点は、唯一、マシな点かと思います。
 ただ、この評価表の最大の欠点は「ケアマネジメントとプランニング」そのものを評価する視点が弱すぎるということです。
 (「全くない」とは書かずに)「弱すぎる」と少し含みをもった書き方をしたのは、無理な使いようによっては、そうした視点も持てなくもないからです。

 本帳票で評価する対象が「目標とサービス内容」が中心であり、サービス種別ではありません。
 ですから、この手のシートは「訪問介護より24Hヘルプの方がいいじゃない?」とか「デイサービスより小規模多機能の方がいいんじゃない?」というようなプランニングへの評価が滅多にでてきません。

 また、根本のニーズそのものへの評価できないために、認知症や多問題ケースなどリアルニーズの抽出が大事な場合に、あやまったサービスのまま提供し続けるという事態が起こりやすくなることも考えられます。

 それはケアマネジメント上の根本的かつ致命的なミスであり、ケアマネの質に直接的に関係してくる業務ポイントにも関わらず、そうした点を取りこぼしても気づかれないシートになっています。

 くれぐれも帳票ごっこに陥らないように留意したい所です。

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